小学校で印象に残っている先生 24
大学生 女
私は小学校のときに担任してもらった先生はそれぞれに好きだったが、これといって強く印象に残っていることはあまりない。
どちらかというと二つ下の弟の担任の先生の方が今では頭に残っている。
私は先生とうまくいかなかったことはなくて、いい先生に恵まれたのかなと思う。
弟は小さい頃はなかなか周りのことに気が回らない性格で、集中力がなく、行動も遅かったので、よく先生に怒られていたそうだ。
しかもきついことで有名な先生とか、中には話を聞いていないと言って小刀(もちろんキャップはついているが)で殴るような先生にあたって、先生とうまくやっていくのは大変そうだった。
一人だけ弟とうまく関わってくれた先生がいて、その人はとてもおおらかで、弟の行動の遅さを長い目で見守ってくれそうな人だった。
教師と生徒にも相性というものがあるのだろうかと子どもながらに感じていた。
自分の体験を強いてあげるなら五・六年のときに担任をしてもらった女の先生が一番印象に残っている。
その人は私が担任を持ってもらった年に中学校からかわってきた人で、一度理科の授業で間違ったことを教えられた(笑)けど「原爆を落とされたのは当然かどうか」とか「部落について」とか、道徳や国語の時間にたくさん討論をさせてくれた。
一人難しい家庭で不登校の子がいて、その子への対応で一部の生徒から嫌われていたりもしたけど、一番色んな事を真剣に話し合えた先生だったと思う。
その先生が卒業するときにクラスの皆にくれた手紙にあった「なんとかなる。なんとかするかぎり」という言葉は今でもよく覚えている。
あと、自由には責任が必要ということを教えてくれたのもその先生だった。
生意気に自由という言葉をタテにして無茶を言っていた私たちに、先生はいつも自由には責任が伴うということを訴えていた。
今ならその意味がよくわかるし、先生が教えてくれようとしたことの大切さも少しはわかるようになったと思う。