遠い場所もつながっているよ

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小学校で印象に残っている先生 38

大学生 男

 小学生のときに印象に残っている先生はと訊かれて思い出すのは、私が五・六年生のときの担任の先生です。

 この先生は男の人で新任の先生でした。

 非常に明るく、いつもジャージ姿でした。

 この先生は自分の存在を常に理解してくれているようで、どこか心やすらぐ雰囲気を漂わせていました。

 今考えると三・四年生の頃は必死で自分の存在を示そうとしていました。

 それゆえか、自分の存在を何のアピールもなしに理解ってくれる先生にすぐに心を許したのを覚えています。

 この先生はクラスをまとめるのが非常にうまかったのです。

 その例を挙げると、六年生の学校最後の一円玉募金です。

 一円玉募金は定期的にあり、その結果が校内放送で流れます。

 「一年A組、○○円」といったふうです。

 先生は最後だからみんなを驚かせてやろうと提案し、みんなはそれに賛同しました。

 地道に集めた一円玉は四千九百円にも上り、校内放送でその結果が流れると、隣のクラスからざわめきが聞こえてきたのを覚えています。

 大いなる優越感、達成感を感じました。

 私がこの先生について書いた理由は他にあるように思われます。

 それは、私のクラスは非常に雰囲気がよかったということです。

 他のクラスは少し荒れたふうだったのです。

 なぜ私のクラスの雰囲気がよかったのか、この短時間に少し考えたのでそれを書きます。

 この先生は生徒の心を満足させることができたんだと思います。

 満足は安心に変わり、信頼に変わり、やがて深い絆に変わります。

 それが私のクラスの雰囲気につながったと思います。

 この先生について書いたのはひょっとすると私の理想の教師像にあてはまるからなのかもしれません。

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