小学校で印象に残っている先生 63
大学生 男
小学校六年生のとき、教室の入り口のところにオルガンのコードを引っ張ってきて友達をこかしている子がいた。
これを見つけた先生は放課後クラスの生徒全員を残してみっちり話し合いをさせた。
先生がどうしたらいいかとかを話すんじゃなくて、生徒の誰かが発言するまでずっと黙ったままだった。
僕たちだけで解決させたかったんだと思う。
いたずらをした本人も悪いが、その場にいて見ていただけの生徒に対しても厳しく怒った。
自分は関係ないという意識を取り除き、全員に解決方法を発言させた。
仲間のことを大切にしたり注意したりできる協調性を育てたかったんだと思う。
自分たちが入学する前、この小学校の子どもは荒れていた。
猛スピードで自転車をこいでおばあさんにぶつかりそうになったことを注意したら「うるさい、クソババア」と言って逃げていくような子どももいた。
そんなときこの先生は地域との関わり合いが大事だ、学校・家庭・地域の三者で子どもを育てようと考え、地域新聞をはじめた。
これによって子どもたちと地域の人の溝はせばまっていき、ニュースを提供し合うことで交流することもできた。
また毎日欠かさず学級通信も家庭に届けた。
この先生の働きかけが家庭と地域を教育に参加させ、子どもを環境で育てていくようになった。