遠い場所もつながっているよ

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小学校で印象に残っている先生 65

大学生 女

 小学校のとき一番印象に残った先生は四年生のときの担任です。

 普段はとても明るく、家庭訪問に来たときの親の印象では話好きのおばさんという感じで、予定時刻を過ぎてもなかなか来なく、来たと思ったら長いことたくさん話をして帰っていったそうです。

 また歌や詩、早口言葉などといったものも好きで、帰りの会では必ず何かみんなで歌ったり、口をそろえて朗読したりしていました。

 そう聞くととても楽しそうなイメージですが、忘れ物をしたとなるとまた別で、もう大変でした。

 宿題をやっていかなかったり、前日に言っていた持ち物を忘れてしまったりすると決まって「どうしてですか?」と理由を訊ね、黙っていると「言いますか?書きますか?」としつこく訊いてきました。

 どうしてと訊かれてもうっかり忘れた場合もあるのに…。

 理由なんてないよおと自分が忘れ物をしてしまったときを頭に思い描いてはびくびくしていました。

 そんなあるとき夜中になって宿題をやっていないのに気付き、慌ててやろうとしたのですが分度器がなく、こんな時間に近所の友達に借りに行くこともできず、親にはあきらめなさいと言われました。

 それでも宿題忘れとなるのが怖く、分度器もないのに目分量で宿題をやり、案の定答えは間違えていて、先生に「なんでこんなに違っているの?」と訊かれてしまいました。

 私は恐くて何も答えることができず、ただただうつむいて黙ってしまい、それからはしつこいくらいに毎日放課後残され、日が経つにつれ余計言うこともできず書くこともできずで、遅く帰っては親にも怒られ、毎日苦痛な日々が続いたのを今でも覚えています。

 学年が上がって担任でなくなってからは普通に話せるし、楽しくて良い先生だなあと思えるようになったのですが…。

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