子どもと恋 129
大学生 女
小学校四年生のときよくからかってくる男の子がいて、みんなからは公認カップルなんて言われて私も内心喜んでいました。
それで五年生になればクラスも変わるし気持ちだけでも伝えたいと思い、バレンタインにチョコを家まで持っていきました。
その子は「何?」という感じで出てきて私もどう渡して良いかわからず、とりあえず渡すだけ渡し、勝手にこっそりついてきて隠れていた妹と共にダッシュで逃げました。
男の子は「ありがとう」と言ってくれましたが、次の日学校で「なんでおれんちわかったん?」とか「誰にも言うなよ」とか言ってきて、みんなに知られるのがよほど恥ずかしいらしく、それからあまり話しかけられなくなりました。
女の子は噂好きなもので、一人だけにこそっと言ったらあっという間に全体に広がり、ホワイトデーはお返しをもらえなくてとてもつらい思いをしました。
それからというものその男の子は私を避けるようになり、小学校五年生のときもあきらめきれずバレンタインを渡すと次の日学校を休まれ、ホワイトデーの日も休んでいました。
そんなに私が嫌いかとめっちゃ落ち込んだことも今は良い思い出です。